水晶の涙



『…私ね、悪魔と仲良くなれる体質みたいなんだ。』


「体質…?」


『うん。小さい時から、気付いた時には悪魔達に囲まれてて…人間の友達なんて、出来なかった。』


「悪魔に憑かれた子だ!」って、小学校で評判だったんだっ

…と言うアリアは、遠い目をして、口元だけ小さく笑っていた


…確かに

この悪魔対立社会で悪魔と仲良くしていれば、周りの反応は良くはない

でも、アリアのその、悲しげな姿は

とても、痛々しくて…



『…この子達は、私の友達を奪っていった。けど、それでも…』


アリアはしゃがみ込み、オレンジ色のクマのぬいぐるみを抱き上げると


ギュッ

『私の、大切な…友達なの。』


抱きしめた





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