水晶の涙



「アリアちゃん…」


「アリちゃん、体調、悪いの?」


ルシルちゃんの心配そうな声、レン君の問い掛け、後ろからの生徒達からの視線
そして


「―――!」
〈助けて〉


「―――」
〈死にたくない〉


『……っ…』


頭の中に響く悲痛な心に、目をぎゅっと瞑って顔を俯きながら

ふらふらとした足取りで、カイ君に寄り掛かる形で歩き出した






******




「…失礼します。」


カイ君が、ガラッと扉を開けた部屋は、薬品独特の匂いがする

保健室

先生は今は留守なのか、すっからかんで、カイ君と私の二人だけの様だ


「…ほら、座れ。」


『……』


カイ君の言葉に無言で頷き、ベットの端っこに座った

カイ君は、私の目の前に、先生用のローラがついた椅子を持ってきて着席





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