水晶の涙
「アリアちゃん…」
「アリちゃん、体調、悪いの?」
ルシルちゃんの心配そうな声、レン君の問い掛け、後ろからの生徒達からの視線
そして
「―――!」
〈助けて〉
「―――」
〈死にたくない〉
『……っ…』
頭の中に響く悲痛な心に、目をぎゅっと瞑って顔を俯きながら
ふらふらとした足取りで、カイ君に寄り掛かる形で歩き出した
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「…失礼します。」
カイ君が、ガラッと扉を開けた部屋は、薬品独特の匂いがする
保健室
先生は今は留守なのか、すっからかんで、カイ君と私の二人だけの様だ
「…ほら、座れ。」
『……』
カイ君の言葉に無言で頷き、ベットの端っこに座った
カイ君は、私の目の前に、先生用のローラがついた椅子を持ってきて着席