最悪女
翌日、地下スタに行ってみると案の定そこには涼太君がいた。

「おはよう♪」

こいつはいつでもるんるんなのか、語尾に♪マークがつくことがよくある。
最近じゃ気にしなくなったけど。
最初は気持ち悪くてしょうがなかったのは事実。

「おはよう。何?相談?」

「あ・・いや・・。実はね!俺ね!」

「ストップ。いちいち文節区切りしないでいいから。普通にどうぞ。」

「うん・・。俺、好きなんだ・・。」

「自分を?」

「なんで!?」

「まさか・・男を好きになったの?」

「そんな趣味ないよ!俺が好きになったのは・・まりちゃんだよ!」

「・・・ふーん。」

「だ・・だめ?」

「別に?で?どうしろと?」

「あ・・いや・・。付き合ってほしくて・・。」

「・・・ふーん。いいよ。」

「まじで!?やった!!!」

なんなんだ・・。この馬鹿・・。
アホというべきか?
まぁいいや。
どうせすぐ飽きるでしょ。
本気だと思い込んでるだけ。
すぐ飽きちゃうよ。
私みたいな面白みのない女なんかすぐ飽きられる。
わかってるからさ
自分のこと。
だから、私はこいつの恋愛ごっこに付き合ってあげるだけ。
本気になれば別れるときに辛くなる。

「で、付き合ったらさ、もう手つないでいいの?」

「・・・今まで付き合った経験ないの?」

「ないよ?」

まさかのDTか・・?
まぁいいさ。

「ふーん。好きなようにしてみたら?恋愛に許可なんていらないと思うけど?私はね。」

「そっか!じゃあさ、目ェ閉じて?」

「なんで?まぁいいけど。」

おとなしく目をつぶってたら、イキナリ私の唇に何かが触った。

「・・・!?」

気がつけば、涼太君とKissしてたのだ。

それがわかったとたん、私は怖くなってしまった。
それで・・涼太君を突き飛ばしてしまった。

「ご・・ごめん・・。」




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