いじわるだけど好きな人
ふわふわしてる…。
夢…見てるのかなぁ…。
ん…なんか、冷たくて気持ちいい…。
目を開ける。だけどまだボヤける。
「樋浦…?大丈夫か??」
先輩…?
だんだんと意識が戻ってくる。
目の前には先輩の心配そうな顔。
私の額にずっと手を当てていて、冷たくて気持ちいいと思ったのは、先輩の手だったのだと分かった。
「先輩…すいません。なんか、逆上せちゃったみたいで…。」
あははと笑いながら言っていたら、目の前が真っ暗になった。
…え?
私…今…
先輩に抱き締められてる…?