いじわるだけど好きな人
行く場所は、決まってない。
プラプラと街を歩くだけ。
そのほうが、気楽でいいだろ?と先輩が言ってくれた。
隣で歩いてる先輩を見て微笑む。
視線に気がついたのか、先輩は振り返り、何かを言おうとしたのか口を開いた。
「樋浦、そのカッコ――」
「あ、先輩!ちょっとあそこ見ていいですか?!」
だけど私はバカだから、先輩の言葉を聞かずに突っ走ってしまった。
その先は、私の好きなウサギのものがいっぱいあるお店。
「ひ…うら……」
苦笑いをしていたけど、フッと笑って、来てくれた。