いじわるだけど好きな人
「せ…先輩…急にどうしたんですか?」
一応、聞いてみる。ほんとに我慢の限界がきたのか、それとも別に意味があるのか。
「…俺…経済学学んで、親父の会社継ぐしかねえんだ。」
…はい?初めて聞く…先輩の家のこと。
ま、待って?…つまり、先輩て…
「先輩て社長子息だったんですか…??」
首を縦に振る。
「な、なるほど…。でも、それとこれとはまた別なんじゃ…?」
普通そう思う。
次の先輩の言葉で、私の心は凍った。
「経済学進んでるの、外国でさ。…留学するんだ。1年間優秀な成績だったら、俺は会社を継ぐことができる。」
…外国…って…。
海、越えてるよ?先輩…