いじわるだけど好きな人


「私も、そんな先輩が全っっっ部!大好きです」

そう言うと、先輩は顔をカァーッと真っ赤にした。

でもそのときクラスのみんなは飽きたのか先に帰っていた。 助かる。
ま、それを見計らったっていうのもあるけど…。

「…俺は違う。」

えっ…。さっき、だって好きって…?
もしかして、重かったかな。私、全部って言うほど先輩のことあんまり知らないし…。

不安になりながら先輩の次の言葉を待った。

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