いじわるだけど好きな人

街に出ると、やっぱりクリスマスの歌などが流れてくる。

私もついつられて鼻歌を歌っていると、先輩に吹き出された。

「樋浦…っ…どんだけだよ。」

「な、何がですか!!…ちょっと、気分が舞い上がってただけです…っ」

私が頬を膨らませて睨むと、先輩は優しく微笑んだ。

「可愛いな」

そう言って、私の髪をくしゃっと撫でた。

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