いじわるだけど好きな人
ずーっと街を歩いていく。もちろん手を繋いで…。
たまにちょこっとお店を覗いたりした。
二人で洋服を見た。
「樋浦、サンタのカッコしてよ。なんか、リアリティ増しそう。サンタって、コロッとしてそうじゃん?体型」
先輩はケラケラ笑いながら言った。
「し、失礼な!どーっせ私はデブですよーっ」
頬を膨らませて一人でずんずん進んでいく。
「待てって。冗談だろー??」
まだ笑ってる…。でも、私はつくづく甘いと思ってしまう。先輩が楽しんでくれてるなら、いいかな、と思う自分がいるんだ。