いじわるだけど好きな人
「変な妄想しちゃった?」
クスクスと笑い始める。それを聞いて私はもっと顔が赤くなる。
隠すように俯くと、バサッと頭に何かをかけられた。
…上着…?
先輩を見るといつの日か見た、くしゃっとなった笑顔があった。
「透けてる。」
指を指されて、その先を見るとキャミソールが透けていた。ブラウスでいたのを忘れていた。
「べ、別に下着が透けてるわけじゃないんで、大丈夫ですよ。教室にブレザーありますし。」
そう言って、上着を先輩に返した。