初恋カフェオレ


きっと三沢の手元にあるコーヒーよりも熱いだろう。


そこで私は気がついた。


さっきから私と話をすることで飲むことをやめている三沢は、一口飲んでから手がお留守になっている。


一瞬見えた我慢するような表情と、それが結びつき、ロジックを作り上げた。


「もしかして………ブラックは嫌いでしたか?」


ぴくっと肩が肯定するように揺れた。


嘘がつけない性格らしい。


浮気とかしたら


「あんた浮気したでしょ!」


「うん」


と、答えそうだ。


そんな性格をしている。


< 16 / 30 >

この作品をシェア

pagetop