初恋カフェオレ
あのアホ上司に口応えができた勇気に賛美を送った。
自分ならどうだったか。
はぁはぁとぺこぺこと頭を下げ、胸の内だけでぶつぶつ言っていただろう。
クビが怖くて返答すらできまい。
どうしたらここまで素直に育ってこれたのか。
『そうですかね………』
あっ?そこで照れる?
なぜか今まで感じたことない心臓の鼓動を感じた。
『ありがとうございました。ではそろそろ』
切ろうとする彼女に、追いすがるように大きめの声を出した。
「ああっちょっと待って!」