トリプルトラブル【完】
高校野球が開幕した。
「我々はスポーツ精神に則り・・」
緊張で震えながらキャプテンの直樹が宣誓する。
張り詰めた心意気が伝わってくる。
美紀は手に汗握っていた。
行進を終えたばかりの第一試合が秀樹と直樹の初舞台となる。
秀樹は大きな深呼吸をしてマウンドに向かった。
「兄貴ー! 大! みんな頑張れ!」
美紀の応援で俄然活気付くナイン。
ガッツポーズで応えた。
でも美紀は正樹を見詰めていた。
これから大事な第一戦だと言うのに、美紀の頭の中は正樹でいっぱいだった。
――あ〜! 何遣っているんだろ私。
美紀は慌ててグランドを見詰めた。
「我々はスポーツ精神に則り・・」
緊張で震えながらキャプテンの直樹が宣誓する。
張り詰めた心意気が伝わってくる。
美紀は手に汗握っていた。
行進を終えたばかりの第一試合が秀樹と直樹の初舞台となる。
秀樹は大きな深呼吸をしてマウンドに向かった。
「兄貴ー! 大! みんな頑張れ!」
美紀の応援で俄然活気付くナイン。
ガッツポーズで応えた。
でも美紀は正樹を見詰めていた。
これから大事な第一戦だと言うのに、美紀の頭の中は正樹でいっぱいだった。
――あ〜! 何遣っているんだろ私。
美紀は慌ててグランドを見詰めた。