トリプルトラブル【完】
 「ところでお義兄さん、おりいっての相談って?」


(――良かった……)
正樹は素直にそう思った。

沙耶が切り出してくれたお陰で、正樹はやっと本題に入ることが出来る。

(――でもどうやって話出せば……)

正樹は少し躊躇しながら、それでもやっと話出した。


「以前勧めてくれたお見合いだけど……」

正樹は恐る恐る沙耶を見ていた。


「えっ、お見合い!?」

沙耶は目を丸くして、正樹を見た。


「だから、もう一度考え直そうかと……」


「何考えてるの!?」
沙耶は正樹に詰め寄った。


「美紀ちゃんはどうなるの!? あんなにお義兄さんのことが好きなのに!」




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