トリプルトラブル【完】
美紀は知らなかった。
その矢車草が、本当は珠希のプレゼントだったと言うことを。
矢車草はなかなか咲いてくれなかった。
でも珠希はその花がどんな物なのか知っていた。
だからきっと美紀がっかりするだろうと思っていたのだ。
そこで、こっそり近くで咲いていた矢車草をもらって移植したのだった。
白い矢車草……
れは花びらが色あせたものだったのだ。
最初から咲くものではなかったのだ。
珠希はそれを知っていた。
それでもあえて白くなっていた矢車草を植えたのだった。
美紀を喜ばすためだった。
美紀をがっかりさせないためだった。
珠希は本当に優しい人だったのだ。
今更に気付く美紀。
感謝の心を伝えたい。
でも珠希は五年前に亡くなっていたのだ。
その矢車草が、本当は珠希のプレゼントだったと言うことを。
矢車草はなかなか咲いてくれなかった。
でも珠希はその花がどんな物なのか知っていた。
だからきっと美紀がっかりするだろうと思っていたのだ。
そこで、こっそり近くで咲いていた矢車草をもらって移植したのだった。
白い矢車草……
れは花びらが色あせたものだったのだ。
最初から咲くものではなかったのだ。
珠希はそれを知っていた。
それでもあえて白くなっていた矢車草を植えたのだった。
美紀を喜ばすためだった。
美紀をがっかりさせないためだった。
珠希は本当に優しい人だったのだ。
今更に気付く美紀。
感謝の心を伝えたい。
でも珠希は五年前に亡くなっていたのだ。