トリプルトラブル【完】
 直樹は机に向かって勉強中だった。

真面目な直樹はその人望がかわれて、クラス全員から生徒会長に推薦された。


(――珠希に似たのかな?)


正樹は時々そう思う。
直樹は正樹にとって、格別な存在だったのだ。


「何だよ。ずっと其処で何してるの?」

直樹の一言でやっと我に帰った正樹。


「ちょっと話があるんだ。下にきてくれ」

それだけ言って、又仏間に戻って行った。




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