トリプルトラブル【完】
 「こいつ、美紀ちゃんのこと好きになったって言うんだよ」

大がわめきちらしている。
直樹はうつむいたままじっとしていた。
秀樹だけには知られたくなっかった。
大に打ち明けてしまった事を後悔していた。
まともに秀樹を見られる筈がなかった。




「いいじゃないか。何も問題ない」
秀樹の言葉に直樹は驚いて思わず顔を上げた。


「あるよ! お前ら兄弟じゃないか」
大は秀樹に詰め寄った。


「実は昨日、美紀が兄弟じゃないと分かったんだ。そこで俺も宣言する。俺も美紀のことが好きだ!」




「何ー!」
秀樹に詰め寄る直樹と大。

兄弟&親友同士の恋のバトルの始まりだった。
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