あなただけのcolor
私はまだ固まったまま無言な訳で…
「おい、本瀬大丈夫か??マジ悪ぃな!遅れて…」
「う、うん…ありがとう高田クン…」
約束忘れてた私に謝る高田クン。
助けてくれた私に謝る高田クン。
「なんなんだよ、あいつら。何があった?俺、途中から聞こえて入ってきたから…」
何からどう話したらいいのか…
整理出来なくて…
「あ…高田クンの方こそどしたの?私に何か話あっー……」
聞き終わる前に私の言葉は高田クンの胸の中で掻き消された…
「たっ、高田くんっ??」
「えっ??」
背中に両腕をしっかり回された私は振りほどく力はなく…
「本瀬…お前好きなやついるのか?」
さっきとは全然違うトーンの声。
何も答えない固まってる私に
「園田先輩なんだろ?お前の好きなやつ…さっき少し聞こえたからさ…」
そう言って体を離してくれた。