あなただけのcolor




響はずっと静かに聞いてくれた…


私の流れる涙を何回もそっと拭ってくれた…


ただ
「うん…うん…」

って…


話終わると響は私の両頬を大きな手で触れた。


優しくてあったかい手…




「痛かったな…まだ腫れてるな………」



「っ沙来…ごめん、俺が助けに行きたかったーー……」


響はまた泣きだしそうなつらい顔をした。




「うん…大丈夫だよ…私負けない、だって響が大好きだもんっっ!」


隣に座ってる響の腕にくっついてそう言った…


響に辛い思いをさせて…

響ごめんね…


本当に…





私は二つだけ言わなかった事があった。




綺麗な彼女が響と関係があった事…



高田クンに頬にキスされた事…





大好きなのに言わないのはおかしいかもしれない…



でも出来なかったんだ…






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