あなただけのcolor
★ 沙来 ★



「コレ俺の沙来って事だから………じゃ、授業頑張れよ…」


そう言ってシルシの所を指差した…


サラっとした髪から覗く目が優しく笑って細くなる…



ガラガラー。



また放課後に会える…


響はトントンと頭に手を置いてくれた…



キュン…



ただそれだけなのに反応する私…



「…じゃぁな」



そう言って歩き出した。


大きい広い背中。



「あっ!」



響が振り返った。




「沙来っ、その髪もマジ似合ってるっ!」




そんな事……今…いいのに、ばか。



ここ廊下だし。




でも

…嬉しかったよすごく……




あとの授業は何一つ聞かず、窓から体育館だけを見てた…










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