あなただけのcolor
★ 沙来 ★



いつもの朝。


いつもの響からのLoveメール。

ニヤながらメールを返信。


いつもの道を歩いて、ジローにメールを見せつけたりなんかして…


玄関に着いて履き変えた時、



「ねぇ、本瀬サンだよね?」

「え、うん…」

「ちょっと…きてよ」


何?誰??


うんとか言って先輩かも…


朝から何?


もしかして…ね……


みんなが通る廊下から外れた場所。


彼女は腕を組んで私の正面に立ってる。

綺麗に巻かれてる髪とパッチリした大きな目。

私を見るその目は少し威圧感がある。


「ねぇ、響と付き合ってんの?遊びだよね?」


見事予感的中!

って嬉しくない的中。


「はい、付き合ってます」


この返事を待ってたかのように

「ははっ!はいってあんた釣り合わないし!まぁ遊びだろうけどね!他にもいるしさ!」


その顔からは想像もつかない低い声で吐き捨てるように言って
去って行った。



悔しい…


すごく悔しかった…


何って、自分に…


私は本気だし、

私と響は真剣だし、

響を想う気持ちは負けない、

例え…

例え響が遊びでも私は構わない、


響が大好きだーーーー!って…




あんな女の子たちになんか負けないんだからねっ!



歩く足をドスドスしながら教室に向かった。








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