あなただけのcolor
相変わらず響の人気ぶりはすごくシュートが決まる度に耳がキーンとする。
そして私への痛い視線も以前変わらず…
不思議と呼び出しされる事はなかった。
高田クンからもあれ以来なく、普段通り普通に話をするくらい…
響とはお昼を食べれる時は食べるようになった。
もちろん友香に聞いてから。
2学期始まって2回目の響との屋上ランチ。
「沙来、今日のお弁当もうまいな」
「えへへ、ありがと」
「やっぱり毎日食べたい、一緒の日だけじゃなくて」
「夏休みの練習の日は毎日だったもんね!」
おいしそうに食べてくれる響の横顔はとっても可愛かった。
頑張ってもっとイロイロ作れたらいいけど腕が上がってこない…
大したレパトリーもなく…
でも満面の笑顔で
「ごちそうさまでした」
って…
ありがとね、響。
「やっぱり、この暑さはまだ夏だな」
屋上の日陰の部分にいるけど暑い…
風もないし…
「沙来…」
「ん??」
チュ。
っっ!!
「も~、響ってば他の人に見られちゃうよ…」
「いいじゃん、だって他の人いないよ。」
こんなに暑いのに、私の心臓はバクバクし出して顔も熱くて冷ますのに大変だった…