あなただけのcolor
公園の中を進むと、
「あ…いた、あいつだよ」
背が高くて体格もいい。
顔は少し焼けててなかなかイイ男に見えた。
「志乃ぉ~、久しぶりだなぁ。会いたかったぜ」
「ってか本当、用ないんだけど。今日は最後って事であんたに私の彼氏見せてあげようと思ってさ」
さっきのイイ男は撤回。
ニヤっと笑った顔が気持ち悪く男の俺でも寒気がした。
「へぇ~、イイ男つかまえたじゃん~」
「これで分かったでしょ!もう一切連絡もしてこないで!!警察に通報するんだからっ!!」
「ふ~ん…」
男は一歩ずつ近づいてくる。
俺の目の前に来た。
「お前イイ男だな。志乃のこと好きか?どれくらい好きなんだよ~、言ってみろよ~」
こいつやっぱりおかしい、一発殴ってやりたかったけど我慢した。
「志乃はイイ女だからなぁ~他の男は放っておかないなぁ~、どこが好きなんだよ、なぁ」
更に近づいたと思ったら
くるっと矢崎の方を向いて
「ここデカイもんなぁ~」
って矢崎の胸を触った。
「いやっー…」
「おいっっっ!!!」
そいつの手首を強く掴んだ。
ニヤニヤし続ける変な男の目はやっぱりおかしかった。