あなただけのcolor
いくつか回り始めた頃、
「響!熱いねぇ~、仲良くて!」
悠斗先輩だった。
「うるせー、当たり前だろ。お前は?」
「ま、俺もモテるからよ。午後から他校の女の子と回るし!お前には適わねぇけどな」
こうして二人改めて見ると、カッコイイなぁと思った。
悠斗先輩にそういえば私、告白されたんだっけ。
なんだか不思議だった。
響と腕を組んで歩いてると、うちの女の子や他校の女の子たちからの目線がすごかった。
それなりに覚悟はあったけど、他校の女の子は慣れてなかったせいか少しだけ痛かった。
そう感じてるのに気が付いたのか、
「沙来、よそ見してると迷子になるぞ。しっかり摑まって離れんなよ」
グイッと肩を寄せて歩いてくれた。
「-来!沙来ー!」
「あ、友香。友香ー!」
小走りに近づいてきた友香の後ろには…彼氏が立っていた。
少し会釈してくれた。
「ちょっと二人いいんじゃない~♪見せ付けちゃって~、お似合いだよ!」
「うん、ありがと。友香もじゃない?」
「あ、うん。紹介するね、彼氏の健吾です」
頬を少し赤らめて可愛い友香は幸せそうな笑顔だった。
彼氏は友香が言ってた通りカッコイイ。
でもでも響には及ばないんだからね。
友香とバイバイした後、チラっと響の横顔を見る。
やっぱりカッコイイ…
学校№1だよ…
ううん、日本の高校生の中で一番だって。
またポーっと見とれてた私。
そんな彼氏を持つ私は幸せだなって思った。