あなただけのcolor
★ 響 ★


今日、朝に矢崎から沙来と少し会って話したいと言われた。

この前のこときちんと謝りたいって。


沙来には話はしなかった。

言うと、いいからって避けそうだったし。

矢崎の謝罪の気持ちも受けとって欲しかったし。


二人で階段隅でくっついて座ってたら


トントン、


振り返ると矢崎だった。


「響も沙来ちゃんも楽しんでる?」

笑顔で話かけてきた。


「響、ごめんね。今少し沙来ちゃん借りていい?」


俺は頷いて、沙来に安心するように少し笑った。

沙来は少しびっくりした様子で、矢崎と歩いていった。


もう矢崎は変なことはしないと分かったから。


俺は一人沙来の飲みかけのジュースを口に運んだ。


その時

「ねぇ、響一人?」

「はぁ、んな訳ねぇし!」


いつもバスで一緒だった女。名前なんか忘れた。


「ねぇ一緒に回ろうよ、響と回りたくで来たんだから~」

「無理、彼女と回ってるし」


ウダウダうるせぇそいつは俺の横に座りだした。

こんなとこまた沙来が見たら不安になるじゃんか。


俺は立ち上がって


「おい、無理だっつってんだろ!ほら、むこう行けよ」


そいつの腕をつかんで言った。


「もー、分かったよ。そんなに怒らないでよ。じゃたこ焼き食べたいからどこでしてるか教えてよ、友達に買っていくから」


「ったくよー、そこの廊下過ぎて…」


「ってか、そんなん分かんない!案内だけだったらいいじゃん!」






階段上って廊下歩いてすぐの場所を案内して戻るだけだった…




























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