あなただけのcolor
★ 沙来 ★







またドジな私は派手に転んじゃって、知らない他校の人に声を掛けられた。

腕を引っ張られ、立ち上がった私に


「大丈夫?すごい転び方だね」

「あ、はい。すみません。ありがとうございます」

「何年生?」

「一年です」

「へぇ、じゃ初めての文化祭だね。名前は?」

「え、あの本瀬です」

「可愛いよね~、一人?彼氏いんの?」


焼けた肌から白い歯が見えるその人はいかにも遊んでる風なカンジだった。


「います、今あそこでっっー…」


と目をそらして指を指そうとした瞬間だった。




唇になにか当たってる…


えっ!!!!

何??

この人なんで???

何??この状況??


嫌!!気持ち悪い!!



ドン!!!!




「ちょっと!!やめてください!!」

「なんだよ、いいじゃん。キスくらい。可愛いかったからつい」

「困ります」


そう言って響の元へ帰ろうとそんな男の声も無視して歩き出した時、前から響が歩いて一瞬だけ目が合って私の横をスッと通り過ぎた。


はっと振り返った。


その男は響に簡単に持ち上げられてた。


「おい、俺の彼女に気安く触るんじゃねぇ。ましてキスなんか…すんじゃねぇよ!!」


そう言ってる響の姿を見て隙がある自分のせいだと思った。

持ち上げられて地面に突き落とされたその男は走って逃げて行った。



響は私の方へ近づいて



「沙来、他の男に近づくんじゃねぇ。俺が今消毒してやっから」


「えっー……」






腰に手を回してグイっと引き寄せてキスされた。


























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