あなただけのcolor
★ 響 ★


彼女の手は小さくてあったかかった…

柔らかい彼女の手に全て俺の神経が集中してるみたいだった…



離れないように強く握ってしまった…

小さい手が抜けてしまうんじゃないかって……



彼女の涙を見た瞬間、頬にキスをしてた…

想いが一つになって
嬉しくて
俺も泣きそうになった。

俺って恋愛で泣いた事なんて当然ない…

何でかも分からない程…


恋の力か??




暗くなった帰り道は静かで、だけど俺の心臓はうるさかった。



「先輩、あの……」

「ん?」

「…私、先輩の彼女って事ですか…?」


「え、うん…ダメ?」


俺の足が止まる。

隣の彼女を見ると少し暗い顔。



「その…先輩はすごくモテるし…私なんか彼女になったら…あの…」


「大丈夫!他の奴らに何も言わせねーから、安心して…」



そう言うと、彼女は少し笑って俺の目を見た。


ドキドキ…

それに反応する俺。



顔赤くなってないか??


自分で思ってる以上に彼女が好きらしい。



少し離れた先に街灯がある明かりは少しだけ、二人を照らしてた…




< 51 / 233 >

この作品をシェア

pagetop