あなただけのcolor


まただ…


今日も聞こえてくる…



「キャー、カッコイイ〜」
「響先輩〜!」
「こっち向いてー!」



毎日毎日すごい…

先輩への声援…

私の先輩だもん…

名前呼ばないでよ…

私だってまだ『先輩』としか呼べてないんだから…

やめてよ…

一人で勝手にヤキモチ…



「響先輩、今日もすごいね…うるさいっつーの!ね、沙来?」

「うん…だってカッコイイもんね…」



彼女は私なのにヤキモチを焼いてしまうのが嫌。


これくらいで…


先輩の彼女は私だもん…



私だけが知ってる所、全然まだ知らない所…


不安…
心配…



こんな毎日は始めから分かってたよ…


でも先輩への気持ちが強くなると辛くなってくるかも……




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