それでも世界はまわる -いつかの夢-
次第に、それを良く思わない者が出始めた。

他の普通科クラスの気が強い女子や上級生たちが、生意気だと陰口を叩き出した。

標的は美佳。
人気のあるりおんに対する嫉妬だ、女は本当に怖い。

その不純な動機に納得のいかない四組メンバーがかばってくれ、美佳は当初あまり気にしないようにしていた。

そんな状態のまま幾日か過ぎる。

「美佳、ジャスト行こ」

ジャストは大神山市にあるデパートだ。

駅より高校近くにあるので、放課後は神高生の溜まり場になることも多い。

「うんうん、待ってー。りおん君は時間割りうつしたん?」

「ああ、あとで教えて」

「もーまた宿題あてにしとるろ?」

「いやいや、毎日やるつもりではおるんよ!」
< 26 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop