それでも世界はまわる -いつかの夢-
気が強い今時女子グループの親分的な彼女たちが、美佳は苦手だった。なんとなくりおんとの関係を疎まれているムードも感じている。

「え、なんでいきなり?」

がんばって笑ってみたが、きっと引きつっていたに違いない。

「いやー、高校生が贈る指輪ってどれほどのものか見ておきたくてさ」

校則でアクセサリー類は禁止されている。

それでも肌身から離したくないので、チェーンを通してネックレスにしていた。

冬休み明けからそうしているが、普段は制服に隠れて見えない。優等生のちょっとした違反に、先生たちも目をつぶってくれている。

彩と由梨子に助けを求める。

「ちょっとくらいならええんじゃ?」

仕方ないよ、とも聞こえた。
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