それでも世界はまわる -いつかの夢-
「ええ・・・どうしよう」

目が泳ぐ。

「ごめんってば。ま、でもどーせ似合ってなかったしイイんじゃん?」

「なんなん、あんたたちっ」

彩が突っかかる。

美佳はそれどころではなく、新田から携帯を奪い返すと教室を飛び出した。

彩と由梨子も慌てて荷物をまとめると後を追った。

三人は必死で探す。

丁寧に草をかき分け、土の上も全部撫でてみる。溝も見るが確認できない。

中庭といえど割と広さがあるので骨が折れる。

平井と新田は三組の窓から三人を見下すようにしていたが、やがて飽きたのか姿を消した。
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