それでも世界はまわる -いつかの夢-

   *      *      *


同じ大神山駅前。

慎吾はついさっきバーガーバーガーに来たところだ。

愛想の良い店員に、チーズバーガーセットと単品ハンバーガーをふたつ注文する。

このあとドーナツを食べることを考慮し、てりやきバーガーはやめておいた。

商品がトレイに乗せられると、慎吾は入口側のカウンター席に座った。
ここはカラオケ屋のちょうど向かいなので人の出入りはよく見える。

一つ目のハンバーガーの包みを広げていたとき、神高の制服を着た男子が三人カラオケ屋に入るのが目に留まった。

あれは確か、一年二組と三組の岡本、氷上、小田部だ。
奴らも部活は休みか、などと考えながらほおばる。

慎吾はあっという間に全部平らげてしまうと、今度はポータブルゲーム機で遊び始める。

< 59 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop