それでも世界はまわる -いつかの夢-
丸まって泣きじゃくる美佳に、触れていいのか分からない。

コートの下からブレザーのジャケットを脱ぎ、背中からそっとかけた。


   *      *      *


しばらく正常とはいかなくとも、なんとか会話ができるまでには落ち着いた。

美佳はトイレで顔など洗う。

目が腫れてる。泣きすぎたか。

本当、不細工。

簡単に化粧を直して部屋に戻る。

瑞穂とりおんはどこかに避難したらしい。

携帯を確認すると新着メールがある。瑞穂からで、内容はりおんのコンビニにいるとのことだった。

料金を払って店を出る。
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