それでも世界はまわる -いつかの夢-
「神楽君ひどいよ!」

慎吾も唖然としていたが、瑞穂が珍しく怒鳴った。

「なんであんな言い方するん!? 美佳ちゃんがどれだけ傷付いたか! ほんとは神楽君が支えてあげんといけんのじゃないん!?」

息を荒げる。言いたいことを全部言い切った感じだ。

りおんは机に肘をついて両手で顔を覆う。

「ごめん、言い過ぎた・・・」

「いや、ごめん・・・。慎吾、美佳を送ってやってくれん?」

「うん」

慎吾は出ていった。きちんと美佳を見つけてくれるだろうか。

「ごめんね、神楽君だって、傷付いとるよね。気持ちの整理ついてないよね」

「いきなりで混乱はしとると思う。でもそれとこれとは別。僕、なにやっとるんじゃろか・・・」

こんな取り乱したりおんを見るのは初めてだ。

瑞穂も座って黙り込む。

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