それでも世界はまわる -いつかの夢-
「バイト戻るわ。西野さんは、落ち着くまで休んでって」

「無理せん方が・・・」

「大丈夫、きっと慎吾がうまくやってくれとると思うし」


   *      *      *


美佳は人目も気にせず、バス停で大泣きしていた。

「なんで・・・なんで、うちが怒られるん・・・」

嗚咽しながら必死で訴える。

「りおん後悔しとったよ。落ち着いたら、もっかい話してみ?」

「やだ・・・会いたくない、怖い・・・」

いたわしい。

「じゃあ今日は帰ろうね」

美佳は首を縦に振るが、泣きやむ気配はない。
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