それでも世界はまわる -いつかの夢-
美佳はチャーリー・スミスのコートを贈った。
りおんが欲しいと言っていたもので、四万円弱した。それでも貯金とお小遣いの前借りで精一杯だったのに。
一方、りおんは大神山高校に進学してからアルバイトを始めた。
中学と同じくバスケ部に入ったがすぐ辞めた。時間が空いてしまったので週二回、コンビニで働いている。
少し無理をすればこんな高価なものも買えるらしい。
高校生ではもったいないような感じがした。
そう、まだ高校生だ。結婚なんて。
「まだ、高校生だよ・・・」
広い意味だった。
無理だという一般論、これから他にもっといい人がいるのではという遠慮。
「早いのは分かっとるよ。でも、僕が十八歳なるまで待ってほしい。そしたら、正式に籍を入れよう」
りおんは美佳を見つめたまま答えた。
りおんが欲しいと言っていたもので、四万円弱した。それでも貯金とお小遣いの前借りで精一杯だったのに。
一方、りおんは大神山高校に進学してからアルバイトを始めた。
中学と同じくバスケ部に入ったがすぐ辞めた。時間が空いてしまったので週二回、コンビニで働いている。
少し無理をすればこんな高価なものも買えるらしい。
高校生ではもったいないような感じがした。
そう、まだ高校生だ。結婚なんて。
「まだ、高校生だよ・・・」
広い意味だった。
無理だという一般論、これから他にもっといい人がいるのではという遠慮。
「早いのは分かっとるよ。でも、僕が十八歳なるまで待ってほしい。そしたら、正式に籍を入れよう」
りおんは美佳を見つめたまま答えた。