それでも世界はまわる -いつかの夢-
「帰ったら連絡するよ」

再び空笑いして、彼と別れた。


   *      *      *


学校から駅までは三人で歩いた。
六組で汽車通学の佐々木と一緒だった。

初めて話した彼も美佳に、気にするなと励ましてくれた。

汽車よりバスの方が先に来た。慎吾をからかいながら、佐々木は見送る。

バスの中でも他愛のない話題ばかり。

美佳は瑞穂たちと春休みに水族館に行くとか、演劇部のトレーニングで主役をもらったとか。

慎吾は勉強が分からないから教えてほしいとか、最近理沙と会う時間が少ないとか話していた。

バスを降りてから慎吾の家に着くまでも終始盛り上がっていた。
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