それでも世界はまわる -いつかの夢-
二人が目を覚ましたのは夜になってからだった。
きちんと服は着ていたものの、隣で眠っているのにお互い焦った。
「ごめんッ!」
慎吾が夢中で頭を下げるのに、美佳は後悔した。
「いやいや、謝らんで。うちこそごめん。余計なこと言ったせいじゃね。大丈夫・・・?」
「ああああ、まじごめん! どうしよう!」
「大丈夫、大丈夫。何もなかったことに・・・できるよね?」
慎吾は二回頷いた。
誰にも打ち明けず、忘れよう。変わらずそれぞれの生活を続けよう。
かたく約束した。
慎吾の家族に一声かけて、そこを後にする。
大分遅くなってしまった。
りおんに電話しながら家路を急いだ。
揺れるエメラルドのストラップは、なんだか淋しそうだった。
* * *
きちんと服は着ていたものの、隣で眠っているのにお互い焦った。
「ごめんッ!」
慎吾が夢中で頭を下げるのに、美佳は後悔した。
「いやいや、謝らんで。うちこそごめん。余計なこと言ったせいじゃね。大丈夫・・・?」
「ああああ、まじごめん! どうしよう!」
「大丈夫、大丈夫。何もなかったことに・・・できるよね?」
慎吾は二回頷いた。
誰にも打ち明けず、忘れよう。変わらずそれぞれの生活を続けよう。
かたく約束した。
慎吾の家族に一声かけて、そこを後にする。
大分遅くなってしまった。
りおんに電話しながら家路を急いだ。
揺れるエメラルドのストラップは、なんだか淋しそうだった。
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