それでも世界はまわる -いつかの夢-
「まず、りおん君は子供、高校卒業してからって言ってて作ってないん。あとあの時のカラオケボックス・・・あれも責任は負いたくないからって言ってた。
 だから・・・慎吾くん。
 慎吾くんしか、有り得ないんだよ、この子のお父さん」

「ごめん・・・」

「黙ってって言ったよね?
 あたしね、悩んだ。りおん君との結婚式を前に・・・でも、産みたい。慎吾くんの子、産みたいって。悩んだけど結論出んかった。
 そうだよね、うちだけの問題じゃないもん。だけぇ慎吾くんに決めてもらうことにした」

見つめ合ったまま、視線をそらさない。

「慎吾くんが今のままの生活を続けたいなら、うちは堕ろすわ。
 何もなかったことにして、りおん君と結婚して、慎吾くんはりーちゃんと付き合うよね。
 ・・・でも、慎吾くんが認めてくれるんなら・・・」

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