それでも世界はまわる -いつかの夢-
学校が終わる時間になっても、部活が終わる時間になっても、慎吾からの連絡はない。

友人たちからの祝辞でメールボックスは埋まっていく。


   *      *      *


メールの返信に疲れ、うとうとしていた八時過ぎ、着信音が鳴る。

電話だ。

画面を確認する。

「慎吾くん・・・」

「遅くなってごめんね、寝てた?」

「ううん、大丈夫・・・」

ゆっくり美佳は答えたが、反対に心臓は激しく跳ねていた。

「理沙と、会ってたんだ」

その意味するところが分からなかったが、すぐに付け加えられる。

「別れた。僕は、美佳さんと一緒になろうと思う」
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