それでも世界はまわる -いつかの夢-
「慎吾、お前にはどれだけ美佳のこと話したんかな。僕がどんだけ美佳のこと好きかって・・・」

美佳は堪えられなくなり、すすり泣く。

「分かってる・・・分かってる、ごめん・・・」

「分かってねぇだろ!」

りおんが叫ぶのに、やめてと美佳が泣き喚いた。

「なんでこうなった? 美佳、僕のこと好きだって言ってくれてたじゃん!」

「好きだった、大好きだったよ! でも、だからそっけないのが悲しくて・・・」

「学校の噂? 僕が気付いてないと思ってた? まわりなんか気にすることないと思って、普通にしてたんだ」

「そんなこと・・・いまさら言われても・・・。あたしは、りおん君があたしのことなんか気にかけてないと思って・・・」

「まったく、最後まで自分勝手だな・・・」

泣きじゃくる美佳に追い打ちをかけるよう吐き捨てる。慎吾がついに切れた。

「お前っ・・・美佳さんの気持ち考えてるのか!?」

胸ぐらを掴む。
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