それでも世界はまわる -いつかの夢-

   *      *      *


その年の十二月の終わり、美佳は女の子を出産した。

美佳の家族、慎吾の家族、瑞穂たちも駆けつけてくれた。

最初はどうなることかと思ったけど、ぬくもりに囲まれ、望まれて生まれてよかった。

「ねぇ慎吾くん・・・。名前どうする? 希望ある名前がいいな」

「うーん、そうだな・・・」

慎吾と美佳の、二人の子供だから。二人の可愛い娘だから。

――慎佳。

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