君が描いた一ピース



 さて、支度をしようか。出来ることなら明日朝一番に彼の家に突撃したい。もう空は金色の世界を彩っている。月はもう出ているのだろうか。そんなことを考えながら私は明日着る服を選んでいる。明日ぐらいはスカートを履いて女の子らしくしても良いかな。もしそれで彼が笑ったりしたら怒っちゃおう。そうだ、帽子もかぶろう。あとは鞄だね。小さい鞄が好きだけど今回ばかりは少し大きめを持っていかないとね。あれが入らないから。

 ああ、明日が待ち遠しい。そういえば、私たちって喧嘩していたんだっけ。まぁ、いいや。きっとまた、二人笑って過ごせるんだもの……。















 パズルを鞄に入れる少女はご機嫌であった。まるでクリスマスにサンタクロースから貰えるプレゼントを待ち遠しく思う子供のように、純粋に楽しみな感情。そんな感情を抱きながら、少女は床に就くのであった。






















 さて、その棚の近くに落ちた葉っぱが描かれた1ピースに気付くのは一体いつになることやら……









君が描いた一ピース -完-
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