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アンナの仕事が終わり
俺とアンナは俺の家へ行った。
2人でソファーに座り、
俺はゆっくりと話しだした。
「アンナ」
「ん?」
アンナは俺の目を見つめる。
「俺、アンナに黙ってたことがある。」
「...何?」
「...俺には、幼なじみの女の子がいたんだ…。」
「…うん」
「名前はあんずって言って、アンナによく似てた。」
「…うん」
「俺とあんずは恋人だった。」
「…うん」
「だけど、もうあんずには会えない。」
「…うん」
今度は、アンナがゆっくりと話しだした。
「………それで…由衣は、その、あんずさんと、ヨリ戻したいの?」
「え?」
「悪いけど…あたしは、協力出来ないよ。……てゆうより……したくない……だって…………由衣が………好きだから!!」
「違うんだ……アンナ」
「え?」
「あんずは、5年前に亡くなっているんだ。」
「…………!?」
「確かに、最初は、あんずとアンナを重ねてた。アンナに話し掛けたのも、あんずに似てたからだ。」
「…………」
「………だけど、今は違う。俺が好きなのは、あんずじゃない。アンナだ。」
「……………!!」
アンナの目から涙が溢れだす。