letter
二人
結婚式を間近にひかえたある日、アンナは俺の家に来ていた。
「ねぇ由衣」
「ん?なに?」
「由衣の背中を押してくれた手紙...読ませてくれないかな?」
「ん?あぁいいよ」
俺は手紙を差し出した。
アンナはそれを大事そうに手にとり、便箋を取り出して読み始めた。
「....」
しばらくたって、アンナが泣き出した。
「どしたの!?」
「あんずさんはっ本当に由衣が好きだったんだねっ....」
「ははっ」
「ねぇ由衣?アタシ、あんずさんのお墓参りに行きたい...」
「!!」
俺は正直驚いた。
「いいけど...本当か?」