紺青のテネレッツァ
そしてその約束が破られる1年前___
「今年も寒いわね‥」
綺麗な細長い指を絡ませ
擦りあわせながら
白く吐かれる息で手を暖める女性
辺りは雪が降り積もり一面が真っ白
ひゅーっと冷たい風が吹き、確実に体温を奪ってゆく
「あら‥?」
その女性はある一点を目を細めて見つめる
そこに居たのは、
とても綺麗なまだ齢6くらいの少年だった
「坊や、行くところがないならうちにおいで」
この出逢いがこの物語の始まりーーーー