紺青のテネレッツァ




神様?


「嘘、じゃなく?」


「嘘をつく必要性がないだろう。
とは言え、信じられないなら信じなくても構わん。
お前たち人間は、神なんて都合の悪い時しか信じないものな。」



声のトーンは相変わらずで
嘘をついているようには聞こえない

むしろどこか苛立ちを含ませている気がした


「じゃあこうして話してるのは‥」

「私の力、とでも言っておこうか。」



神様の、力。


「まあ、たいしたことではない。
夢の中のお前に話しかけているだけだ」



そうだ、此処は夢の中。

起きた時全て覚えているかは分からない



「夢の記憶は消えますか?」


「お前が望むなら残しておこう」



もし、もし記憶を残したとして
この話を父さんにしたら、父さんは信じてくれるだろうか


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