紺青のテネレッツァ




男は目があうと
大きく目を見開いてすぐに周りに指示を出しはじめた



あぁ、気付いてもらえた

そう安堵したのもつかの間
左手に激痛が走った



「‥っ‥!」


声は出ない
でも、さっきまで全然動かなかった体は動く


その痛みをどうにか抑えようと暴れていたら、周りの水が無くなっていった


さっきまで浮いていた体は
重力に引き寄せられるように
地面に近付き膝から崩れてしまう



「大丈夫か?!」


グッと腕をつかまれ上を見上げればさっきの人だった


そこで意識がトギレタ



< 6 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop