紺青のテネレッツァ
あぁ、眩しい
閉じている瞼に力を入れる
「‥っ」
「気がつきましたか?」
何度かまばたきを繰り返し
声の発信者を見れば
最後に見た男より幾分若い男だった
「此処は‥?」
「質問は後で答えますので
少し待っていてくれますか?」
一度小さく頷けば男は部屋を出て行った
「病、室‥?」
さっきの水の中よりは動く首を動かして辺りを見回す
真っ白な部屋
あるものは、
小さな棚と数多くの機械と僕の腕へと繋がる点滴だけ
どうにか体を起こそうと腕に力を入れたとき扉が開いた
「気分はどうや?」
最後に見た男が入ってきた