カラス君と黒猫さん
父さんと二人で、お墓に手を合わせた。
まぁ、こうして俺と父さんは仲良くやっているからいいのかな、と思う。
「よしっ。じゃあ須王の高校にでも行くか!」
「えっ今日?!明日じゃなかったの?!」
「何言ってんだ。時間が余ったら行動する!これ常識だ!」
「だって明後日空港行くんでしょ?明日でも別にいいんじゃ・・・」
は、と考えた。
今は昼過ぎ。
今日、確か学校は職員会議で4時間授業、昼休み無しだった、はず。
それに、父さんの事だからどうせ黒猫さんに会いたい、とか思ってるはずだ。
今日黒猫さんは欠席扱い。
「・・・・・ん、まあ、いいんじゃないかな、今日でも。そうだ、考えてみれば明日にたっぷり時間を取った方がいいしね。」
いきなり態度を変えるのはよろしくないけど、この作戦で行こう。
すると父さんはにやりと笑って、
「はっはー。大体お前の考えは読めた。どうにかして俺とその女の子を会わせないつもりだな?よしっ、今日は家に帰って明日の昼頃学校行こう!」
「なんでそうなるのー?!」
「息子の考えくらい分かるさっ」
「そこまでして黒・・・っ、・・・その人に会いたいの?!」
「気になるだけだ。」
あぁ。でも絶対的に黒猫さんと父さんは会わせたくない。本能が言ってる。
黒猫さんの性格と父さんの性格は何かこう、・・・変な感じに合う気がして。